今日も今日とて美魚ルーム。
いつもと異なるのは、美魚が久しぶりにキッチンに立ち、恭介が漫画を読みふけっていることか。

と、突然恭介。

「西園」
「何でしょう?」
「アニメ化が切望されるリトルバスターズ、しかしそのシナリオは省略が効かないほど重要なものが多く、12話枠には収まらない」
「はい、そうでしょうね・・・」
「とうとう自棄になったシナリオライターが打ち立てた新連載アニメ『リトバス・オルタナティブ』、やっちまった感溢れるこの雰囲気を打ち破るべく気合を入れた第一話のタイトルは?」
「なんてものを妄想してますか恭介さんは・・・」
「まぁまぁ。で、どうだ?」
「第一話『コロッケとヘリと地下ボクシングと私』」
「おっと、いきなりそんなネタ溢れるものが来たか。ヒロインは三枝&二木か?」
「そして主人公は井ノ原さんというのはどうでしょう?」
「なるほどな、ある意味アリだ」
「次は恭介さんです」
「第一話『爆誕、ダウナー系魔法少女マジカルみおちん』」
「ダウナー系ってどういう意味ですか。しかもいい年して魔法少女。新手の羞恥プレイですか?マニアックです・・・」
「ちなみに悪役として来ヶ谷を起用する」
「はまり役過ぎて怖いのですが・・・。かなり譲ってアリです」
「譲ってっておい・・・。まぁいいや、次、西園」
「第一話『失踪した棗恭介』」
「おいおい、いきなり俺が失踪かよ」
「そして最終話になっても出てきません。むしろ存在すら忘れられます」
「それって俺の名前出す意味ねーだろ。しかしその斬新さはアリだ」
「言った本人が言うのも何ですが恭介さんはそれでいいんですか? いいですけど・・・。次、恭介さんです」
「第一話『結成、ロリロリハンターズ!』」
「なしです」
「って、いきなりナシかよ、突っ込めよ!!」
「どこにですか?」
「・・・。西園、次だ」
「第一話『超能力捜査官クドリャフカ』」
「クドが主役か。人気的には大いにありだが、あの天然ボケで捜査できるのか?」
「むしろその天然こそが超能力で超論理です。能美さんにしかできません」
「なるほど。しかし本人のいないとこで無茶苦茶言ってるな俺たち」
「そういうものです。次、恭介さん」
「第一話『売れない小説家、西園』」
「・・・いきなりナシにしたの根に持ってますね?」
「キノセイダ。ソンナコトハナイ」
「ふう・・・。小説が売れないなら別の方面で頑張るまでです。とりあえずナシです」
「何だ、別の方面って・・・。次、西園」
「第一話『棗×直枝推進委員会』」
「却下」
「突っ込みすらナシですか」
「どこにだよ?」
「・・・。そろそろご飯できますので、テーブル片付けてもらえます?」
「りょーかいだ」

今日も今日とてダラダラな二人である。


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