リトバスデイブレイク 基本ルールおさらい。


二人ペアになり戦う。

先に合計3敗すると負け

パーティーアタックもある。よって、味方の攻撃に巻き込まれないように。

射撃には3種類ある。すぐに撃てるものと、一定時間念じれば撃てるものがある。

優勝者は敗者に罰ゲームを自由に出す事ができる。


『』は実況







ちょうど、理樹達が戦ってる同時刻、

井ノ原真人と能美クドリャフカは、ダムらしき場所の、工事現場跡にいた。

「おいおい・・・相手はまだ来ねーのかよ・・・」
「わふー・・・きっと、迷子か何かになったに違いないです」
「こんな道で、どうやったら迷子になるんだよ・・・」
真人は、いつもとはまるで様子が違かった
いつもなら、筋肉筋肉と騒いでるはずだが・・・
「クー公、いつもなら筋肉筋肉と騒いでるはずですが、意外って顔してんな。
オレはな、今日、結局朝飯が食えなかったから、元気が出ねーんだよ
朝食を食うことにより、1日の生活のリズムを作れるようになり、
そして筋肉にも酸素が行き渡るため、筋トレをする時にも成果が表れやすくなるんだ
つまり筋肉が筋肉でとにかくハラ減ったわやべえ
あ、つっても決して鈴を恨んでるわけじゃねえぜ
オレは、こういうバカをやるからこそ、オレでいられるんだかラナ」
「わふー・・・私が何か食べ物でも持ってくればよかったでしょうか・・・」
「気に留めんなよ、オレは仲間の好意には感謝して受け取るが、特別何かをやって欲しいとは言ってないからな」
「そうですか・・・・・・・・・井ノ原さん」
「おう、何だ?」

クドは、何故か脈絡のない話を、し始めた。

「まだ相手が来ていないので、クイズを出してもよろしいでしょうか?」
「おう。・・・腹減った・・・・・・」
「では、こんな話があります」
「おう。・・・・・・腹減った」
「ある人が、トイレを我慢できなくて公園の公衆トイレに駆け込んだお話です」
「腹減った」
「ふと見ると、ベンチに男がふんぞりかえっていました」
「腹減った」
「その時、ベンチに座ってる人に欲情してしまいました」
「腹・・・減った。」
「すると、ベンチに座っている男の人が、水色のツナギのホックを脱ぎ始めました。」
「腹減りすぎて視界が霞む・・・・・・・・・・・・」
「その時、彼は何と言ったでしょうか」
「ヤバい・・・・・・目が・・・・・・」
「井ノ原さん?」
「クー公よう・・・お前って、子犬っぽいって言われてるよな」
「え?あ、はい。よくみなさんに言われます」
「・・・・・・ベトナムだかどこかは忘れたが・・・・・・犬はな、どこかで食用になってるんだぜ・・・」
「そ、それは本当ですかっ!?と言う事はストレルカやヴェルカまで・・・・・・」
「外国人が・・・犬を食べているのなら、俺も食べれないワケがねーんだよな・・・」
クドはこの時、自分に危険が迫っている事を察知した。
よって、慌てて離れようとするが・・・・・・
「待てよ、クー公」
「わふっ!!!!!!!!」
真人にがっしりと掴まれた。
「子犬っぽい=犬っていう方程式がある、つまり、お前は犬だ、そして犬は食える。っつーことはだな・・・・・・」
「ちょちょっと待ってくださいいい井ノ原さん!!!そんな方程式ありませんしまず健康上よくないですしそれにそれにとにかくやめてください井ノ原さん!!!」
「クー公、さっきのクイズの答えだ」
もはや狂いに狂った真人は、一呼吸置いて・・・言った。
「俺は何だって構わないで食っちまう人間なんだぜ」
「答え違いますです!!!!それに構ってください!!!!」
理樹ばりの必死のツッコミをするクドだが・・・・・・真人の耳には届いてそうにもなく・・・・・・

「悪いな、いただくぜ」
「わ、わふーーーーーーーーーーーーーーーッッッッ!!!」







「正気に戻れええええええええええ!!!!!!!!」






真人に、どこからかビームが命中した。


声の主は、佳奈多だった。

「許せない・・・ただの筋肉筋肉言ってる愛すべき馬鹿だと思っていたのに・・・許せない!!」
「真人くん、今のは酷すぎるヨこのケダモノーーー!!!」
だが、この攻撃により、真人は正気に戻ったという。
『おーーっとう!!こちらでも遂にバトルの始まりかあああああ!!!!????
しかし、二木と三枝の両名の、気合の入り方が半端ないぞおおおおお!!!!!!』
「あ、あの、井ノ原さん?」
「・・・・・・オ、オレは一体・・・?」
「シラを切るつもりね、井ノ原」
「真人君、絶対に、殺してやる」
『す、すげえ!!!二木と三枝のNYPが急上昇・・・・・・800・・・900・・・なッ、1000オーバアアアアアアアアアアアアア!!!!!』
「な、なんだなんだあ!!??お、オレが一体何をしたアアア!?」
「い、井ノ原さん、来ますよ!!」








怖いおっさんとおっさんに「アメあげるからこっち来て」といわれホイホイ着いてきた少女
井ノ原真人    武器 双眼鏡
能美クドリャフカ 武器 スナイパーライフル

          VS

そのざ・・・ゴホン、二木三枝双子姉妹
二木佳奈多 武器 対不良用モップ
三枝葉留佳 武器 葉留佳のトラップ講座


実況 科学部副部長




『バトル、スタート!!!!』

「っていうか双眼鏡なんてどう使って戦えばいいんだよお!!!」
真人が困惑し叫ぶ
「スナイパーライフルですかー。スコープで敵をとらえて撃てばいいんですよねー」
『そのとおりだ』
早速クドはスコープでとらえようとする、が
「わふわふっ。わふーーーっ!!??敵が見えないのですっ!!べりべりーでんじゃらさーなのですっ!!」
近くに障害物がありすぎたため、視界が邪魔され、黒いのしか見えなかった・・・。
「クー公、使い方が分からないなら、それで殴れえええ!!!」
「分かりました井ノ原さん、えいっ」
バギャッ ボギャッ グギャッ
「お、俺を殴るんじゃねええええっ!!!!」
「す、すみません!!」
『おーっとぅ!!こら仲間割れかあ!?しかもご丁寧に3回ヒットしたぞーう!!』
「でかしたわクドリャフカ!!行くよ!!葉留佳!!」
「オーケー!!はるちんにまっかせなさーい!!」
「井ノ原!!くらいなさい!!」
『いきなりモップでの射撃!!・・・これは、モップから火を放出し、辺りに振りまくものだ。それに当たると・・・』
「あ、熱ちちちちちちちちちち!!!!!!!!」
「葉留佳!!トラップは!?」
「設置済み!!」
「熱ちちちちちちち!!のわああっっっっ!!!!」

『さあ、熱くなってて走り回っていた真人に、あらかじめ仕掛けられていた、ビー玉トラップ!!
こいつにひっかかっちまうと、滑って転んでしまい、ダメージとともにスキができる』

そこに、佳奈多がモップを振り下ろす。
「覚悟!!井ノ原アアアアアアアアア!!!!!!!」
「させません!!えいっ!!」
スナイパーライフルをクドが放ち、佳奈多に命中する。

『能美と二木の距離は近いから、さっきみたいに無理してスコープを使わなくとも、軽く当てることができる。それに、スナイパーライフルはダメージが高い。』

「クドリャフカ・・・手は出したくなかったけど・・・そうも言ってられないわね・・・」
「佳奈多さんのご好意はうれしいですが・・・・・・今は敵同士です!!!」
「そうね・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。葉留佳!!」
「あいあいさー」


『そんなスナイパーライフルだが、難所も確かにある』

葉留佳の格闘が、クドに炸裂する。

『まず、動きが遅い。そのため、避けることが難しくなる
そのため、至近距離になるとモロにヒットする』

そのとおりに、さっきからクドは葉留佳の格闘がもろにヒットしてた
「う・・・」
クドが、銃をこちらに構える、が

『そして、射撃のチャージが長い』

「ほらほらほらっ!!どうしたどうした!!」
「うっ・・・・」
少しかわしたりするなどして、受けるダメージは少なくしているが、それでもマズい状況だった



『ならば格闘で、と、思うだろう、確かにリーチは長いし攻撃力は高い、が。やはり動作から何まで遅い
三枝のように集中力が少ないやつだからこそ当たってはいるが、それでもあいつは反射神経自体は高い』
だが、だんだん見切られていくようになり・・・
「どうしたクド公、当たってないんじゃないのー?」
「わ、わふーっ!!まだまだなのですっ」
射撃に転じようとし、バックステップで後退する。
「かかったネ」
「え?」
葉留佳が仕掛けておいたトラップ。
見た目はパラポラのような形状だが、近づくとビームが連射したりレーザーになったりバズーカになったりと、
ランダム要素の強い武器だった
それが今、炸裂するッ!!!!!
「わふーーーーーーーーっっっ!!!!!」

『能美、脱落!!これで一敗だ!!』

一方の真人は、佳奈多に一方的にやられていた。


『双眼鏡の射撃、いや、この場合特殊攻撃と言ったほうが正しいか
双眼鏡には特殊攻撃が3つあってな、
一つが、ただ拡大するだけなんだ。
これは特殊攻撃っていうより、武器の正しい使い道っていったところか
だから、実際は後二つが攻撃というものなのだが・・・・・・
後の二つは、けっこうスキがデカい。しかもうち一つはリスクが大きい。
ましてやこんな至近距離じゃ尚更だ。
だから、井ノ原は離れようとするが、二木が恐ろしい速さでせまってくるから、近づけない
攻撃しようにも、反撃されるのが関の山って所だ』


だが真人は双眼鏡を武器に格闘でちょくちょくと反撃はしている。なので、少なからずダメージは与えている

『それに、井ノ原は頑丈だからな・・・あ』
「うおあああああああああああああああああああああああああああああっっっ!!!!!!!!!」
あれだけの猛攻を耐えていた井ノ原も、ついに脱落した
「このクズ!!人でなし!!ケダモノ!!」
『おいおい、真人も一敗で、これで2敗かよ、つまんねーなー。しかし酷いいわれよう・・・・』



「ちくしょう・・・このままなす術もなく終わっちまうのか・・・」
「わ、わふー・・・」
だが、真人は・・・・・・
「・・・・・・それも、いいかもな」
「え?」
諦めを、受け入れてるような発言をした。

「最初は、いけそうになったらいけるとこまでいくっていう考えだったがよ、俺は、こういう性だからな・・・」
「い、井ノ原さん、それでも」

真人は、話し始めた
「人っていうのはな、穢れをおしつけあう生き物とも言うんだぜ、
・・・誰かが悲しくなる分、誰かが楽しくなる。
俺はな、その悲しくなる分を背負っているんだ・・・
といっても、オレは、こーゆータチだから、悲しいなんて思ってねえ
こんな考え、本当にバカかもしれない。
でもよ、バカでもいいじゃねえか、俺がバカをやることで、誰かが幸せになってくれるんならよ・・・」

それは、彼が見つけたひとつの答え、なのかもしれない。
今までに悩み、悩みぬいた末に、至った末路なのかもしれない。
それでも・・・

「本当に、諦めてもいいんですか?」
「まあ・・・な」
「嘘でしょう」






真人は、クドが自分を見透かしているような事を言われ、少し驚いた。
「井ノ原さんは、ただ単純に、誰かを傷つけたくないだけなのでしょう。
それが、同じ仲間だったら、特に思うはずですよ・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
無言の、肯定。
「だから、諦めようとすれば、誰も傷つけなくてすむ
ですが・・・・」





これは、遊び。





確かに傷つくこともある。でも、





このゲームが終わってしまえば、皆仲良くすごせます。





いい思い出だった。と、言いますから。





だって、私達は、リトルバスターズですから。







「みんな、井ノ原さんの事は嫌ってもいない。むしろ、皆から好意を向けられてるよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「だから、・・・こういうときは、本気を出して、諦めずに、やりましょう!!!」




「・・・・・・へっ」
真人が、クドの頭をわしゃわしゃと撫でる
「わふー・・・」
「そうだよな、クー公
諦めちまったら・・・そこで終わりだもんな」

なあ恭介、謙吾、たまには、俺もお前ら以外の奴に、本気出してもいいよな・・・。

「井ノ原さんっ!!」
「おう!!勝とうぜ、クー公!!」
「はいなのですっ!!うぃーほーぷうぃなーなのですっ!!」
真人とクドは共にハイタッチを交わし、再び戦場へと向かう。

『な、なんだこれは・・・真人のステータスが、どんどん上昇していくぞ・・・!!』

「井ノ原、クドリャフカ、悪いけど・・・」
「勝たせてもらいますヨー」
彼女らも、本当は傷つけたくない。
でも、これは遊びだと割り切っているから、本気でやっているのだろう。

「クー公!!後方へ下がれ!!俺がスキをつくる!!」
「らじゃーなのです!!」
「覚悟!!!」
佳奈多が、モップを振り下ろす!!
真人はそれを悠々と避け、カウンターして、命中する。
そして葉留佳が真人の後ろにまわりこみ、格闘を繰り出すが、その前にクドに撃たれ、さらに真人に攻撃される

『すげえ・・・、真人のすべてのパラメータが、50、いや、100!?そんなに上昇しやがった・・・』

武器は、上手く使いこなせてないがな。

その通りだった。
そのため、その後にふいに葉留佳が格闘を仕掛けて、双眼鏡で対抗するものの打ち負け、
その後ろから佳奈多により射撃、あらゆる障害物を貫通するレーザーが発射される。
このコンビネーションをやられ、結構なダメージを受けた。

「い、井ノ原さん・・・」
「ぐぅ・・・そもそもこの双眼鏡は何に使うんだ・・・?」
「今の使い方じゃない事は確かです。それに、スナイパーライフルだって、元々は遠距離から射撃するものです。
だから、スコープによって拡大し相手を狙撃するのですが・・・
双眼鏡も、拡大する点では同じですから、ここに何かがあるのかもしれません・・・」
「拡大・・・スナイパー・・・ぐうっ、筋肉以外のことは分かんねえっ!!」

『そんなお前たちにヒントをあげよう』

「い、いいのですか!?」
『その通りだ能美。それより、とっとと逃げたほうがいいぞ』

「はるちんダーーーイブ!!!」
「うおっ!?あぶねえあぶねえ・・・」
「私を忘れてない?」
佳奈多の射撃!!!!先ほどのように、火が辺りに燃えさかる!!
「うおおおおっ!?あ、あぶねえあぶねえ・・・」
『井ノ原、特殊攻撃を使え!!』
「!?、わ、わかった!!」
その言葉で、真人は、初めて特殊攻撃を使った。

・・・そして、一瞬の閃光がはしり、さらに、辺りは煙幕に包まれた。

『これを井ノ原イリュージョンフラッシュと呼ぼう』

「こ、こしゃくなーーーーーーー!!!」
「葉留佳!!闇雲に攻撃しても意味はないわ、ここは一旦冷静になるべきよ!!」
『井ノ原に能美!!奴らと反対の方角に全力で走れ!!これは約20秒続く、走るんだ!!』
「お、おう、了解した!行くぞクー公!!」
「は、はいなのですっ!!」

一目散に、彼らは走り出した。

『走りながら聞いてくれ、二人とも』
「お、おう」
『スナイパーっていうのはな、二人一組で行動することが多いんだ』
「な、何故でしょうか」
『スコープでは視界が狭すぎるため、人を見つけるのは難しい、
だが、そのために、もう一人をつけるんだ、これを通称、観測主と呼ばれる・・・ん?漢字間違ったかな?まあいい』
「それで、その観測主がどうしたってんだ?」
『観測主はな、スコープでは視界が狭すぎるだろう、だから、そのために、広い視野を観察できる双眼鏡が必要なんだ』
「・・・・・・あ、そういうことですかっ!!」
「・・・・・・?・・・あ!!!!そうか・・・・・・くそ・・・これに早く気づいていれば、こんなに苦戦しなかったのによぅ・・・」
『今さら過去の事を悔やんでも意味がない、それよりも・・・これからどうするかを考えろ、お前らには後がないのだからな』
「まあ、いっか、サンキューな」
「ぐっじょーぶ。なのですっ」
『ああ、お前たちも、頑張れよ』

煙が晴れたとき、真人とクドの姿は、見えなかった。

「ど、どこに行ったのかしらね・・・?」
「うーん・・・逃げたんじゃない?」
「まさか、あの二人がそんな人だと思う?」
「ですよネー」

パアンッ

「い、いっだだだだだだだだだだだだだだだだ!!!!」
「だ、大丈夫!?葉留佳!!」
「い、今の・・・どこから・・・?」

パアンッ

「うっ・・・」
「ま、また・・・」

「なるほど、こいつぁ効果的だぜ」
「わっふー。どんどん蹴散らしてしまいますですっ。」
彼らは、葉留佳達がいるところから、数100メートル離れた場所にいた。

葉留佳と佳奈多は、撃ってきた方向は大体分かったが、彼らを見つけることはできなかった。
何故なら彼らは、死角の場所にいたからだ。

「やははー、私達ピンチですネー」
「な、何弱気な事言ってるの!!はる・・・」
パアンッ
「ヤクタタズなんて、言うなああああああああ!!!!!」
葉留佳は最後に心の内をブチ撒けて散っていった。
『おーっとぅ!!!三枝が遂にやられたか、これで残りは二つ!!だが、相手も残りは一つなんだぞ!!』
「そ、そんなことわかってるわよ実況!!・・・・・・く・・・・・・」

どうする・・・?

彼らは今、勢いにのっている

このまま長引くと、ヤバい・・・

とっとと決めないと・・・・・・


「クー公!!狙いは三枝だ!!」
「わふ?三枝さんですか?あいあいさーなのですっ!!」
パアンッ!!!
小気味よい音が鳴り響き、葉留佳に命中する。
「わ、私ばっかり狙うなあああああああああ!!!!!」
「恨みっこは、なしだぜ」
「わふーっ」

「うー・・・・・・くそ・・・せめて真人君たちがどこにいるか正確に分かればいいのに・・・・・・」
そう弱音を葉留佳が言ったとき。
さっきから何か考えていた佳奈多が、口を開いた。

「葉留佳・・・これから、ちょっとした賭けに出る。」
「え?何おねえちゃん?」
「私が、ある方向にビームを撃つ、そしたら、その方向に向かってダッシュして頂戴」
「え?あ、うん、別にいいよ」
「そこに敵がいればビンゴね。そうすればすぐに決められるかもしれない。でも、外したら、ごめん」
「いいデスヨー。そんな深刻にならないでヨー」
パアンッ
またもや小気味よい音が鳴り、葉留佳に命中。
「いたたたたたたたたたたたたっっっ!!!!!!!!!」
「そこだっ!!」

『二木の武器であるモップから、あらゆる障害物を貫通するビームが発射されるッッ!!!!!!!!!』



「ぬうおわあああああああああああああああああああああああっっっっっ!!!!!!」
「わっふぅるわあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」

二名の断末魔が、聞こえた。

「葉留佳!!」
「わかってるよお姉ちゃん!!」
葉留佳は佳奈多に言われたとおり、一直線に猛ダッシュをしていた
そのため、真人とクドが見つかるのも時間の問題だった・・・

「いやがったいやがった、ぐへへへへ」
『三枝、卑猥な笑い方するなよ・・・』
「さーって、とどめをささせてもらいますですヨー」
「ふっ・・・お前一人でとどめなんざぁ、させんのか?」
「ふっふっふっ・・・我が奥義を見せてあげるヨ」

『低く姿勢を構え、陸上選手のように駆け出す。
・・・ん?前も表現したような・・・?まあいいか』

「おいおい、ただダッシュして攻撃するのが奥義ってオチかあ?」
「そんな戯言を叩く暇があるのカナ〜?」
真人は双眼鏡を右手にもち・・・ボクサーのようなパンチを繰り出した。
「うるああああああああああああああ!!!!!」





『ここからの展開は、私実況係がつとめさせていただきます。
まず、井ノ原が格闘で攻撃しようとしたところ、そこに三枝が、爆弾トラップを置きました。
そして三枝が、井ノ原と能美の間のスペースにスライディングし、すぐにその場から脱出しようとしていました
ですが、そのときに能美がスナイパーライフルを三枝に放ち、命中します。
よって三枝は逃げる事ができませんでした。
一方の井ノ原は、パンチをとめることができませんでした。
三枝がさっきまでいた空間には、先ほど仕掛けた爆弾がおいてありました
後は、ご想像どおり、
井ノ原は爆弾を殴ってしまい、その衝撃で爆発、三枝は回避しようとしたが、能美のせいで逃げる事ができなく、
結局、三人そろって爆発に巻き込まれたわけです。
以上、実況でした。』



「・・・クー公、」
「・・・はい?」
「さっきのせいで、俺達はほぼ終いだ、だが、三枝にも大ダメージを与える事ができた」
「・・・はい。」
「二木はまだ一回もやられていないから、奴のダメージも相当だ
・・・・・・だから、一気にケリつけようぜ」
「もちろん・・・なのです」
「クー公・・・、俺が時間を稼ぐから・・・最大まで念じて、撃て」
「・・・わかりました・・・なのです・・・」
「その前にやられちまったら、わりいな・・・」
「いいのです。井ノ原さんはよく・・・頑張りました・・・」
「お前もな・・・クー公」




「葉留佳・・・大丈夫?」
「あは、あははははははははは・・・」
「今ので、貴方は大きなダメージを受けた、でも、それは相手も同じ。」
「うん・・・。
ねえ・・・私、役に立ったのかな・・・?」
「・・・・・・・・・ええ、役に立ったわ」
「・・・そっか」
「もう、ゴールにしましょう、葉留佳」
「・・・うん」


「井ノ原イリュージョンフラアアアアアッシュ!!!!!!!!!!」


一瞬の閃光と、煙幕により、視界が見づらくなる。


「葉留佳、私の後ろに・・・」
だが、佳奈多は・・・
「くらえ、井ノ原!!」
辺りに、モップから火を振りまく。

「あ、あっちいいいいいいいいいいいいい!!!!!」
視界の悪さが仇となり、真人に命中する。
「いた、真人君、覚悟!!」
「ぬおっ!!ぐおっ!!!ぐわばっ!!」
更に、格闘がクリーンヒットする。
「まだまだっ!!!」
「っとお・・・あぶねえあぶねえ」

間一髪で避けるものの、佳奈多の猛攻は依然と続いていた・・・。




「やっ!!はっ!!えぇいっ!!」
「・・・・・・ッ・・・まだ続くってのかよぉ・・・」
先ほどから佳奈多は、反撃のスキを出さないほどの猛攻撃を続けていた。
「い、井ノ原さん!!」
「どうしたクー公!!」
「発射できます!!」
「いよっしゃあああ!!!!待ってろクー公、えっと・・・三枝は?」
「スキあり!!!!」
「ぐおおああああああっっっ!!!」

佳奈多の攻撃により、真人が、10メートルほどふっとび、倒れる。
その先の、木の上に葉留佳が・・・いた。

「ナイスおねーちゃん。真人君、いい事教えてあげるヨ」
「なんだ?いい事ったってロクな事じゃねーだろ」
「ご名答。さっすがあ」
「いいから早く教えろってんだ・・・」
そう言い終わり、真人は起き上がる。
「真人君が今いるところねー、トラップの群集地っていってねー、私がさっきそこに大量に仕掛けたんだー。」
「なぁっ!?」
「つまりー、真人くんはー・・・・・・サヨナラですヨ」
「ったく、まんまとハメられたぜ・・・」
そう言い終わらない途中から
真人に、トラップコンボが、炸裂した・・・。



「葉留佳、どうだった?」
「グゥレイトォ!!!数だけは多いゼ!!」
「誰のセリフなんだか、で?どうだった?」
「バッチリだよ、流石の真人君も・・・」



「悪いな」



彼女達の後ろに、真人は、いた。

「え・・・?」

トラップを仕掛けた葉留佳が何より驚いていた。

「ま、まさかあのコンボを回避したの!?」
「その逆だ、避けようがなくて、むしろ全部くらっちまったんだよ」
『さすが、井ノ原だな』
「なんて、体力馬鹿なの・・・?」
葉留佳は唖然とし、佳奈多は、有り得ない有り得ないとつぶやいていた。

「褒めてんのか?よせよ。だが、悪いな」

ガッシリと、彼女達を拘束する。

「な・・・く、離しなさいよ!!」
「うわーん!!ケダモノオオオオ!!!」
「なんと言ってもいいぜ・・・・・・」

右腕に葉留佳、左腕に佳奈多を抱きかかえるように・・・・・・。

「い、井ノ原さん、一体何をするつもりですか・・・?」
いつの間にか、クドが近くまで来ていた。
「クー公」
「は、はい・・・」

「もう、これしかねえ、これを逃せば、恐らく負けるだろう。
クー公、俺ごと撃て」


「え・・・・・・?」
「うわー、本当デスか!?」
「正気なの井ノ原!?」
「オレごと撃て」
「そ、そんなこと・・・」
真人は、冗談抜きで、本気だった。本気で言っているのだ。

「もう、これしかねえんだよ・・・」
「なぜですかっ!?三枝さんや佳奈多さんは倒す事ができるかもしれないけど、井ノ原さんはどうなるんですかっ!?
井ノ原さんも、やられるかもしれないのに、どうしてっ・・・」

数拍置いて、真人が、答えた。

「・・・そうかもしれねえな、これは単に道連れのだけなのかもしれない」
なら・・・・・・と、クドは困惑する。
「じゃあ、どうしてっ!?どうしてですか!?」






しばしの沈黙が続く。
・・・・・・だが、やがて真人が・・・・・・こう言った。

「オレを、信じてみたいんだよ」

「え・・・?」
「オレは今まで、何のために筋肉を鍛えてきたんだろうか?」


自分のため?


違う、それもあるが、何より仲間のためなのかもしれない



ならよ、今がその時なんじゃねえかって、思うんだ



「その時って・・・・・・・・・私なんかが・・・」

「あのなぁ・・・・」
真人が少し頭を掻く。

「クー公だってオレの中で大切な仲間だ、大切な存在だ!!」

「!!・・・・・・・・・・・・」



「それによ、何か”奇跡”が起こるかもしんねーって、信じてるからよ」




「それでもっ!!私には・・・」

「クー公、お前はオレの事は、大切な仲間だと思っているのか?」
「・・・はいっ!!井ノ原さんだけじゃない、他の皆さんだってそうですっ」
「ならよ・・・」









「オレが、大切な仲間のために、オレごと撃てと言ってるんだ。」











「クー公が、オレの事を大切な仲間だと思ってるなら、オレの想いに答えろ!!!」











「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッ」



それでも、クドは、後一歩を踏み出せずにいた。
そう言われても・・・・・・それを、しようとすると、身体が拒否してしまう。
だから、真人は、最後の一押しとして・・・・・・・・・・・・



「とっととよ・・・・・・」















「撃てええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!クドリャフカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」


「ま、マサトオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!」



次の瞬間、クドの銃口から、無数もの光線が、直線に、貫ぬかれた。




「へ・・・・・・サンキューな・・・・・・クド」











『・・・・・・二木と三枝の両名は撃墜。このままお前達の勝ちとしたいところだが、井ノ原がどうなっているか、だ』
「井ノ原さん・・・」
『もしもあいつもやられてたら、引き分けということになり、どちらも脱落だ』
「・・・・・・」
『井ノ原も、それを覚悟してやったんだろ、なら・・・どうなるかね』
「・・・・・・あ」
人影が、動いた気がした。
「い、井ノ原さん!?」
これが、奇跡なのだろうか・・・・・・?


『・・・・・・そういえば、忘れてた』
「わふ?なにがでしょうか・・・?」
『パーティアタックのときは、トラップは従来と同じダメージなんだよ。
でも、それ以外の武器の時は・・・ダメージが3分の1になってたような・・・』
「そ、それじゃあっ・・・」
「へっ、どうやら、筋肉様がオレに味方してくれたみてーだぜ」
『まったく・・・言っておくが、こんなの奇跡でもなんでもねーよ』
「そうだな、俺達が信じて、頑張った結果だな」
『さあ、このゲームは、お前達の勝ちだ、次に行って来い!!』
「おう!!!!」
「はいっ!!!!」









怖いおっさんとおっさんに「アメあげるからこっち来て」といわれホイホイ着いてきた少女

井ノ原真人
能美クドリャフカ 

          VS

そのざ・・・ゴホン、二木三枝双子姉妹

二木佳奈多 
三枝葉留佳 






WINNER 怖いおっさんとおっさんに「アメあげるからこっち来て」といわれホイホイ着いてきた少女





「ぬおわあああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
「わふーっ!?井ノ原さんがご乱心ですー」
『どうやら、チーム名にキレているようだな』
「じゃあ変えてくれええええええええええ!!!!!!!」
『ムリ』
「ぬぐおわああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」














あとがき





どうも、TOMMYです。

楽しんで頂けたでしょうか?

沢山の感想や、要望、指摘、ありがとうございます。

誰が喋ってるのか分かりにくい、という意見が多かったため、だいぶ分かりやすくしたつもりです。

それでも分かりにくかった方、すいません。

相変わらずキャラはぶっ飛んでますが。

クドの武器のスナイパーライフルですが、設定は幾らかオリジナルとなっていますので、そこをご理解頂ければと。

ちなみに、ストーリー構成は前・中・後となっています。

では、読んでくれた皆様、ありがとうございました。






ほしのコメント
そーか、TOMMYさんは真クド派なのかぁ・・・。
いぇ、ほんとのとこはどうか知りませんけどっ。
チーム名、結構的確だと思うのは僕だけでしょうか・・・?
あと犬食べちゃダメですっ!
まだまだ続く戦いの行方、どうなるのか楽しみに待ってますね。

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