リトバスデイブレイク 基本ルールおさらい。


二人ペアになり戦う。

先に合計3敗すると負け

パーティーアタックもある。よって、味方の攻撃に巻き込まれないように。ただしダメージは3分の1。

射撃には3種類ある。すぐに撃てるものと、一定時間念じれば撃てるものがある。

優勝者は敗者に罰ゲームを自由に出す事ができる。


『』は実況




前回までのあらすじ



科学部の馬鹿さに巻き込まれたリトルバスターズの面々達。


そして、戦いが行われることになった。


その中で、行われた2試合で、


理樹&小毬のペアが謙吾&古式のペアに勝利し、


真人&クドのペアが葉留佳&佳奈多のペアに勝利した。








『さーーーーーって!!!いよいよ初戦が終わりましたねー。
さあ次は、どことどこが対戦するのでしょう!?
そして一体、優勝者は、どこのチームとなるのでしょうか!?
さあ、皆さん、予想して下さい。その予想は果たして、当たるか外れるか!?

ここで、初戦敗退の皆さんをゲストとしてお呼びしていまーす。皆!!拍手で迎えてくれよ!!』

俗に言う、本部という場所に、科学部の連中は、いた。
そこには、モニターやらマイクやらが沢山用意されてあった。
ちなみに、初戦敗退した方々も、「いつの間にかこんな場所にいた」と、言っているため
おそらく、NYPでなんとかしたのであろう。

「おいおい・・・これは凄いな」
「何がどうなってるか、さっぱりですよ」
最初に入ってきたのは、謙吾と古式だ。初戦で理樹と小毬のチームに惜しくも敗退したチームである。
「ぬわひゃー、いったいどうなってるのお!?この妙にハイテクりんなこのグレートにブースターは!?」
「葉留佳、落ち着きなさい、こんな意味わかんないところでも、私達が生きて死ぬまでの意味は必ず確定してるのだから、ね」
『どっちも意味不明だな・・・』
続いて入ってきたのは葉留佳と佳奈多、僅差で敗れた二人だ。
『最後の一組は・・・』
「みゅ〜・・・」
「西園さんと朱鷺戸さんの強さはいったい、何だったんですの・・・?」
鈴と佐々美の、意外にも早々に離脱したチームだった。
『おかしいな・・・戦いが始まる前にとったアンケートじゃ、「誰が1位になるか」で2位だったのによ・・・』
『ちなみに1位は棗達だったな・・・ってそりゃそうか』

『さーて敗退した皆さん、これで君達が抱いていた野望というものは潰えましたですねー』
「全くだ、くそっ・・・」
謙吾が、悔しがる表情を見せる。
「せめて、せめて来ヶ谷さん達には勝ってほしくないわね」
そして真っ当な意見を佳奈多が言う。
おそらく、ここにいる皆が同じ事を思っているのだろう
『ですが、しょうがないと思い、気持ちを切り替えて、実況役に徹してくださーい』
「でも、なんかくやしいな」
「鈴、人はそうやって成長していくんだぞ・・・・・・」
「うるさいだまれ」
いつも通り、鈴の蹴りが謙吾の顔面に直撃する。
「はっはっはっ、鈴は元気だなあ」
だというのに、謙吾は顔面に蹴りをいれられたまま喋っていた。
「うわぁっ!!こわあっ!!」
「さすがですね、宮沢さん」
「古式、お前も修行を積めばこんな事は余裕で出来るさ」
一体なんの修行をしたのだろうか・・・・・・・・・・・・・・・

「ところで、鈴ちゃん達の武器はなんだったのー?」
「猫だ」
葉留佳が聞き、鈴が即答した。
『射撃の全てが、猫が出てきて攻撃するってことだ』
「鈴さんらしいですね」
古式の意見はもっともである。
「そうだな。笹瀬川は?」
今度は謙吾が佐々美に聞く。
「えーっと・・・確か、転校生のバットっていう武器でしたわ・・・」
「転校生なんて、いたか?俺の記憶だといなかったはずだが・・・・・・」
『恐らくな、それは金髪の男子生徒が叔母を殺害した時に使ったバットだと思う』
決して診療所にいるとは言っていけない。
「・・・道理で、この武器を使うと異常に殺意が沸いてくると思いましたでございますわ」
「・・・なんか文法変よ」
佳奈多が、冷静に突っ込みを入れた。

『ここで、自分達の戦いを振り返り、簡潔に解説して頂きたいのですが・・・よろしいでしょうか?』
「勿論だ」「ええ」「いいですわ」
『ではまず、宮沢チームから』
「はい、勝てそうな気はしましたけど、宮沢さんがヘタレだったので負けました」
『そうですねー、では次』
「ちょっと待てええええええええええええええ!!!!!何だその解説は!!!もっとマトモなことを話してくれ!!!!」
「宮沢さんに*られました」
「宮沢、サイテー」
「ケダモノ」
「クズ」
「宮沢さん・・・」
「ち、違う!!信じてくれ!!俺は何もやってない!!ましてや手も出してない!!だから、信じてくれえええええええええ!!!!!!!!」
「嘘ですよ、宮沢さん」

古式が、意地悪な笑い方をする。

『はは・・・だよなぁ、下手したらホ○の烙印を押されそうになってる宮沢が女の子を襲うわけないもんな』
「俺は○モじゃない!!!!!!!!!!!!」
「うわーうわーうわー」
「最ッ低!!」
「クズ」
「宮沢さん・・・」
「古式!!早く誤解を解いてくれ!!!!」
「わかってますよ、大丈夫です。宮沢さんは、カメラという正に変態の烙印を押されそうな武器を持っていました」
「謙吾くんサイテー」
「変態」
「クズ」
「宮沢さん・・・」
「誤解増えてるじゃないかあああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
『まあ、宮沢の奴、凄いことしてたしな・・・』
「そこ!!誤解を増やすな!!」
「ですが、格好良かったですよ、男らしかったです。」
「こ、古式・・・・・・」

謙吾、感涙。

「うわっ!?どーした謙吾!?」
鈴がいきなりの謙吾の変わりっぷりに驚く。
「俺は、嫌だった・・・」

『はいストップ、次、三枝チーム』
「ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
『話が進まなくなるんだよ、はいよろしく』

「最初、井ノ原がケダモノと化していました」
佳奈多の言ってる事は実際あってるのかもしれない。
「しかも、途中から覚醒してました」
確かにある意味覚醒してた。
「それに、双眼鏡でクドリャフカの胸囲を見ていました」
『(あれ、井ノ原が能美に双眼鏡貸してたところなんだけどな・・・)』
「そして上半身裸になって私達の事を・・・私達の事を・・・」
『(三枝、上半身裸になったのはお前のトラップのせいだぞ)』
「最後は・・・クドリャフカに・・・クドリャフカに・・・」
「口説いてました」
『(そういうとらえ方もアリかよ・・・・・・井ノ原、同情するぜ。っていうかコイツらどんな目してるんだ・・・?)』
「真人はもともと筋肉って意味でケダモノだ」
「そうだな、それに上半身裸になる事はいつもの事だ
そして、アイツにエロという名の毒素がある事は全く耳にしない」
昔からいる鈴と謙吾がそう話すのなら佳奈多達が言ってる事は間違ってるのであろう。
「つまり、考えすぎ、という事でしょうか」
「そもそも井ノ原が口説くなんて有り得ませんですわ、少し思い込みがひどすぎましてよ」
そして古式と佐々美が真っ当な意見を言う。


『(井ノ原・・・お前、男として不名誉だぜ・・・)』


「でも、あれは本当にヤバイ目でしたヨ」
「ええ、思い出すだけでも身の毛がよだつわ・・・」
『(流石にかわいそうだからこのくらいにしとくか)はい、ヤツの話は終わってからにしようぜー。はい次』
「・・・・・・・・・ささ子、どう説明すればいい?」
「わかりませんですわ」
「うーみゅ・・・・・・なんていうーか・・・なあ・・・」
「私達、普通に戦ってたんですのよ」
「たしか、みおの姿は見えなかった」
『ってことは、朱鷺戸をフルにボコボコにしてた。ってことか』
「まあ、そんなとこだな」
「ここからおかしいんですのよ、朱鷺戸さん一人に戦ってたら・・・」
「いつのまにか負けてた」

「・・・どういうことですか?」
古式の言葉は、皆も思っているであろうことだった。
「私にもよくわかりませんですわ、でも、とにかく・・・」
「・・・よく分からないが、これが真実なのだろう」
おそらくどのように質問しても、ほぼ同じ答えがかえってくるのであろう。
そう察した謙吾が、簡潔にまとめあげた。



そして、葉留佳の、この言葉

「どうせ科学部がみおっちに恐ろしい武器を装備させたんじゃないのー?」
ギクッ


『・・・・・・まあ、戦えばわかるさ、戦えば』
「今の間は、なんですの・・・?」
『気にすんな気にすんな、お、試合が始まりそうだぞ』
「ほう、理樹達と真人達か」
「理樹くんふぁいとー、小毬ちゃんもファイトですヨー」
「直枝!!そのケダモノ、殺しなさい!!」
「こわっ!!!!」











一方、理樹達は・・・・・・・・・・・・



「次は・・・どこかな・・・?」
「あ、見えてきたよー」
「うん・・・なんか、学校に続いてそうな道だね」
はい、学校に続く道です。
「相手は誰かな・・・?」




そして、真人達は・・・・・・・・・・・・・・

「井ノ原さん!!この倉庫に、大量の食料がありますですっ!!!!」
「でかしたクー公!!!うをおおあおあをおおおあおをあおをおおああ!!!!!!!」

先ほどのバトル前から腹が減っていた真人にはありがたかった。
何より、空腹だったのであろう。
どんどんと倉庫の中にある食料が消えていった。

「クー公、お前はいいのか?」
「私はもう食べてきました」
「そっか。なら俺が全部食い尽くしてやるぜええええええええ!!!!!!!!」


数十秒後



文字通り食い尽くした。




「うおおおおおおお!!!!!!!!筋肉に力が み な ぎ っ て き た ! ! ! ! ! !」
「い、井ノ原さんから、井ノ原さんからエナジーを感じますです!!!!こんなに近くに感じるのです!!!!」
それが愛ではありません。
・・・・・・・・・どちらにせよ真人が本調子になったのは確かのようだった。



「よっしゃクー公!!!!!!!!いつものやるか!!!!!」
「おーけーですっ!!!!!」

「筋肉、筋肉〜」
「筋肉いぇいいぇーい、筋肉いぇいいぇーい、なのですっ」




ガシャン
「発射」
『おーーーっとぅ!!直枝がいきなり射撃をぶちかましたぞー!!!そうだな、この名前を新聞紙ビームと名づけよう。ではこれよりぃ!!!!』




プレイボーイとメルヘン少女
直枝理樹     武器 新聞紙ブレード
神北小毬     武器 ショットガン


        VS


怖いおっさんとおっさんに「アメあげるからこっち来て」といわれホイホイ着いてきた少女
井ノ原真人    武器 双眼鏡
能美クドリャフカ 武器 スナイパーライフル


『始めええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!』
「ぬおわあああっ!?」
「わふううううっ!?」
『直枝!!よくやったわよ!!!続けてやっちまいなさい!!』
「わ〜、かなちゃんだ〜」
『神北さん、負けないでくださいですわ』
『こまりちゃん、頑張れ』
「うん、さーちゃんに、りんちゃん、ありがと〜。がんばるよ〜」

「なあクー公」
「はい・・・」
「俺達、応援されてないよな・・・・・・」
「わふー・・・」
『クドリャフカ!!井ノ原にいかがわしい事されてない!?』
「いえ?されてませんですけど・・・」
『気をつけなさい、彼はね、もうHに染まってしまったの・・・・・・気をつけなさいよ・・・』
『真人、酷い言われようだな、気にするな、俺は信じていないから』
謙吾が真人がHに染まった事を信じたらある意味凄いか。
それでも、酷く誤解を受けている真人であった・・・・・・
「あのよぅ・・・」
「わふ、井ノ原さんはえっちだったのですか?」
「んなワケねーだろ!!!!!俺がそういう会話をした事があるか・・・?」
『メイド服』
「うるせー巫女服!!!」
「井ノ原さんは、メイド好きだったんですね・・・・・・」
「あーもううるせーうるせー!!!!!とっとと始めよう・・・あれ?理樹と小毬は?」
バギョンッ!!!

『おっと、神北から井ノ原に向かってゼロ距離のショットガンが放たれた・・・しかし凄い効果音
そして―――――』
「やっ!!はっ!!とっ!!」
「ぐおっ!!ぬはっ!!がはっ!!」
『直枝の3連打が決まったあああああ!!!!』
「させません!!リキ、ごめんなさいですっ」
ズドンッ

『今度は能美が理樹にゼロ距離でスナイパーライフルを放った!!!』
「えいっ!!やあっ!!」
『そしてスナイパーライフルで格闘だあああああ!!!!!』
「うっ・・・いててててて・・・」
理樹にいくらかのダメージ、そして
「井ノ原さん!!」
「おう!!くらえええっ!!!」
井ノ原イリュージョンフラッシュ。
・・・・・・・・・一瞬の閃光と、煙幕により、視界が遮られるッ!!
葉留佳と佳奈多も、これにやられたあの技だッ!!
煙が晴れるころには、真人とクドの姿はなかった・・・

『私達も、これにやられたのよね・・・』
『そこから恐怖のスナイパータイム、怖かったですヨ〜』

彼女らの言う通りである。

そして、銃声が聞こえた。



「痛たたたたた・・・」
「り、理樹くん、大丈夫・・・?」
「へ、平気だよ、小毬さん・・・」
「い、今のって・・・?」
「たぶん、クドのスナイパーライフルだよ、だから、遠くから狙撃されてるってこと」
「じゃ、じゃあ早く移動しよう!!」
小毬、理樹は共にダッシュした。


真人達は、学校へ続く道の近くにある山中にいた。
おまけに理樹達からはおそらく死角で、自分達からは楽に全体を見渡せる場所だった。
「そこでこの双眼鏡が役に立つっていうことか。クー公!!目標は現在左に向かっている!!逃がすな!!」
「わっふ〜、この距離で、外すとでもお思いですか・・・?」
パアアンッ!!!
「いててててっ!!!」
「ほわあっ!?」
「こ、小毬さん、建物の陰に隠れよう!!」
「う、うん!!」



「ちっ・・・理樹の奴ら、上手く俺達の死角に隠れたか・・・」
『まあ、妥当な判断だな』
「どうする、クー公。」
「わっ、私ですか!?え、えーっとえーっと・・・・・・・・・・・・取り敢えず、待ちましょう」
「おっし!!そうするか!!」
闇雲に動くよりは、よほどいい作戦だと真人は思った。
・・・・・・多分。


そのころの理樹達は建物の陰にて、作戦を立てていた。
「ど、どうしよう理樹くん・・・」
「・・・こんなのはどうかな?」
「ど、どういう作戦・・・?」
「さっきね、山の斜面の木々の辺りに、人影が見えたんだ。おそらく真人達だ」
「そ、そうなの・・・?私には見えなかったよ・・・」
「うん。だから、これから、僕がさっきいた方向にダッシュする。そしたら、ビームを撃つから」
「その撃った方向に、私も撃てばいいの?」
「うん。真人たちがいるかどうかは賭けだけどね・・・」
「うん、おっけー。だよ〜」

『理樹くん・・・よくクド公達がいる所が分かったね』
『ええ、あの位置からは普通見えないわよ』
葉留佳が驚くのも無理はない。
佳奈多の言うとおり、普通は見えないのだから。が
『科学部が集めたデータだと、直枝は、腕力とか体力とかだと井ノ原や宮沢、棗やその妹達には及ばないんだよ。
だが、ランキングは1位なんだ』
『理樹はすごいな』
解説を聞き、鈴がごもっともな感想を言った。
『ああ、観察力とか集中力とか、要領とかもよく、更に頭のキレもいいから、あいつは強いんだと思う。』
『なるほど、恭介タイプだな』
そして科学部が説明し、謙吾がうまくまとめる。
『正直言って能力だけじゃあオールに見ると棗の方が高い。が、何故あいつが負けてるか、それは多分』
『手加減をしている。のでしょうか・・・?』
意外に古式が言ってる事は的を外していないのかもしれないが・・・・・・
『そうなのかもしれない。それか、直枝の見えない技能なのか・・・よくはっきりしないんだな、これが』
「俺のセリフをパクったのは誰だあああああああああああ!!!!!」
なぜこういうのに限って真人は反応してくるのだろうか。
後に、科学部は、こう記したという・・・・・・・・・・・・
ヤツには、前世の記憶があるのだろう。と
『ああ・・・・・・聞こえる、聞こえるよ。真人君の咆哮が聞こえるヨ・・・』
『?あいつ、あんな事言った事ないぞ、なんで怒ってるんだ?』
葉留佳がしみじみとし、幼馴染である鈴が疑問に思う。
『鈴、あいつの先祖はおそらくヒゲのロボットに乗っている記憶喪失の別世界の住人で、語尾に「なんだな、これが」とかつけるヤツなのだろう』
そして、謙吾が説明するが
『・・・まったく意味がわからんぞ?』
やはり鈴には分からなかった。
『この話は保留しとくか』



そして――――――――――

「発射!!」
声の主は、理樹だった。
そう、おそらく真人達がいる場所へ、ビームをたった今、ぶちかましたところだった。
「いっくよ〜」
そして、小毬が、俗に言う射撃BことRPG-7とか言われてるのを、ぶちかました。
詳しくは前編をどうぞ。
もしも、真人達がいなければ、この攻撃は、無駄に終わっただろう、
そう、いなければ、の話だが


「ぬうおわああっ!!」
「わ、わふっ!?な、何故バレましたですか!?」
「ちっくしょう、避けられねえっ!!ぐおあああああああああっっっっ!!!!」
「わふーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

手ごたえは、十分だった。



そしてそのまま理樹が格闘を3回決め込んでクドを撃破した。

「これであと二つだね」
「うん、後は真人くんを*っちゃってー、そして後一人を*っちゃえばー、私達の勝ちなんだよ〜」
『何気にこまりんが恐ろしいこと言ってますネ・・・』
「ふ、へへ・・・」
「どうしたの?真人」
『ま、まさか神北さんに手を出すつもり!?』
『二木、いい加減、その誤解解いてやってくれ』
さすがに真人が可哀想なので・・・とりあえず謙吾が言う。


「理樹、俺がまだ煙幕だけしか使ってないなんて、おかしいと思わないか?」
「思うよ」
『・・・!?まさか、井ノ原のヤツ・・・』
科学部の一人が、驚く。
「とにかく、とどめをささせてもらうよ!!小毬さん!!」
「おっけ〜」
小毬がライフルを撃ち、そして理樹が牽制にブレードで斬りつける。
しかし真人は避けなかったしガードもしなかった。
それは・・・・・・・・・何故?



やがて、真人が。
「長かったぜ・・・・・・・・・・・・・・・発射!!」
「「!?」」


真人の武器、双眼鏡から、無数の光の曲線が・・・出現し・・・
理樹と小毬の体を・・・貫いた。


『え・・・、え!?な、何、いったい何が起こったっていうの!?』
『二木、落ち着け。・・・・・・・・・・・・遂に使うとは・・・てっきり1回戦で使うのかと思ったけど、使わなかったしな・・・』
『それはともかく、どういう効果なのか教えてくれませんですこと?』
佐々美が科学部共に問う。
『ああ、あの技はな・・・チャージに物凄く時間をかけるんだ、さらにチャージの間は攻撃も防御もしてはいけないんだよ』
『だけど、真人君の武器の一つに拡大ってあるヨネー、あれはカウントされるんじゃないんデスかー?』
葉留佳の意見は、もっともであろう。
『そこが困ったとこなんだよ、あれは実は攻撃にはカウントされない、いや、正確にはカウントはされる、3回使うと、攻撃したとみなされるんだ』
『そう言われると、2回しか使っていませんね・・・』
『あいつもギリギリの所をついてるな。まったく』
古式と謙吾が、少々呆れた表情を見せる。
『それで、アレの効果は?』
『即死だ』
『そっ!!』
佳奈多の質問に、科学部の一人が即答する。
『つまり、今の攻撃によって直枝と神北はそれぞれやられたから、残りは1つってことだ』
『う・・・じゃ、じゃあ、アレを毎回使えば勝てますよネ!!』
『実際は攻撃とかされてやられるし時間がかなりかかるからそうとは言いがたいが、そう言っちゃそうだな』
『お、恐ろしいですわ・・・・・・・・・』
佐々美の言うとおり、恐ろしい。
これが、弱い武器が強くなる。ということなのであろう。
『さらに、クドリャフカの武器がスナイパーライフルだから、井ノ原の武器は相当ね・・・』
『遠くに離れるため攻撃はほぼされないですし、体力は異常なほど多い。時間はかかるけど、武器には即死がある。そして必中。すごく、強いです・・・』
『トイレにホイホイと着いて行くつもりか、古式。・・・・・・だが、真人がそんな事を好んでやるヤツか?それなら1回戦のうちにもう使っていたはず・・・あ』

「ようしっ!!真人君撃破だよ〜」
「これで残りは一つ!!」
もう復活したのか、小毬が真人をちょうど倒したところだった。

『さて、ここから直枝たちはどう行動するかだな』
『恐らく、クドリャフカ狙いになるでしょう。悪いけど、あんな体力馬鹿をあいてにするのは難しいわ』
佳奈多の予想は、恐らくあっているのであろう。


現に、理樹達は
「ここは、悪いけどクドを狙おう。」
「クーちゃんを?」
「正直、真人にを相手にするのはとてもキツイからね・・・・・・今もどこかに隠れてるだろうから、見つけたら合図してね」
「そうは、いかねえぜ!!!」

もう復活したのか、真人が目の前に現れた。

「クー公は、やらせねえぜ!!かかってこい!!!!」
『うわ、真人君かっこいい・・・・・・・・・』
『ええ、よく分かりますよ三枝さん。一人の女性を守るあの心意気・・・・・・・・・・・・井ノ原さんが凄く格好良く見えます。』
『宮沢も、あれぐらいの事しなきゃね』
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・むぅ』

「・・・・・・そうか、真人、君にも譲れない信念があるんだね・・・」
「その通りだぜ、お前と一緒だ!!理樹!!」
理樹には、真人のその信念か、どれぐらい強大なのか、自分の直感で分かっていた。
だから・・・・・・・・・・・・
「ならば、それに応えよう。小毬さん!!」
「りょうか〜い!!」
小毬が、理樹を踏み台にして・・・跳んだ!!!
「へっ、空中に意識をうつしておいて、そして理樹は陸上から攻撃ってか、甘い!!甘いぞ理樹!!」
バギョッと、双眼鏡で殴った音が聞こえる。
「いたたた・・・ご名答だね、真人」
「でぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
空中から来た小毬を、まるでスカイアッパーのように・・・
『あれ?ポ○モンにスカイアッパーって技あったよな?ま、いいか。』
科学部の一人がそうぼやく
またの名を麒麟とも言うが。
取り敢えず、小毬にもクリーンヒットする
「うああああん、いたいよぅ〜〜〜」
「見たか!!理樹!!俺はただのバカじゃないって、証明できただろ!!」
自信満々に真人は答える、が。
理樹は、そこにいなかった。
「・・・・・・あれ?」
『むっ!!は、速いっ!!』
謙吾が驚くのも無理がない。
いつの間にか理樹は、真人の数10メートル先にいたのだから
そう、理樹は、これが目標だった。
『そういうことですか、三段仕掛けってことですね。それに、あそこで井ノ原さんが出てきたということは、その後ろに能美さんがいると仮定しやすいわけですか』
『理樹、強くなったな。』
古式の解説に、謙吾の率直な感想。
「畜生・・・」
「えいっ」
小毬がショットガンを発砲する。
「ぐっ・・・」
「悪いけど、やらせないよ〜」


「・・・・・・クー公、お前を信じるぜ」
真人は、クドを信じ、そうつぶやいた。


「クド!!覚悟!!」
理樹がビームを放つ。
「わふ!!危ないのですっ!!」
「そこっ!!」
「なんのっ!!」
理樹が新聞紙ブレードを振り下ろしたのと同時に、クドが射撃する。
その攻撃は両者共に直撃する。
「まだまだっ!!」
「リキ、覚悟!!」
今度は格闘戦、タイミングもほぼ一緒なため、互いの武器がぶつかり合う。よってどちらにもダメージはなし。
その後、理樹がバックステップをとり、今度はダッシュ格闘。
新聞紙ブレードの、突きだった・・・。
クドも対応しようとは思ったものの、予想外の攻撃により、回避不能。
そこからいつものように格闘3連コンボを繰り広げるッ。
空中にふきとばされるクド、だが、その空中から・・・発砲した。
最初、理樹は単純に1発だけ、つまり普通のスナイパーライフルを発砲したのだろうと思った。
なので、弾速は速いが、銃を向けた位置を見て、かわしたはず、だった。
だが、クドの撃ったのは・・・・・・・・・違かった。
拡散弾であった。
それも、撃った弾数も多く、弾速も速い、さらに長距離!!
これには対応するのは難しかったであろう、理樹も避ける事がままならず、何発か直撃する。
ちなみに、真人や小毬にも当たった。

『おーおー。手に汗握る展開デスねー』
『おいおい、直枝と能美がいい試合してるなんてよ、予測違いだったか・・・』

だが、それももうじき終わりを告げようとしていた。

確かにいい試合だった。
でも、クドには絶対的に体力が、理樹よりも不足していた。
つまり・・・・・・

『よく頑張ったが、能美はもうすぐ終わる』

「くそー、なのです。もっと身体を鍛えておけば・・・」
「うーん、鍛えるって問題でもないとは思うんだけど・・・ね」

互いに何歩も後ずさる。
これが、おそらく最後の攻撃
っていうか、もうクドの負けは目に見えてる。
だから、せめて最後は全力を出して、そして負けようという、クドの信念だった。

時間が凍りつく・・・・・・

『いい緊張感だ、剣道の試合を思い出す』
『ええ、よくわかりますよ宮沢さん。武道の試合の時のようです』

そして、理樹の足が、一歩踏み出され、
・・・・・・凍てついた時間が、今動き出す!!!!!

クドは、さっきも撃った、拡散弾を撃ちだす。
これを回避するのは難しい、よって、これに直撃したスキに一気に畳み掛けるという戦法だ
最大の射撃、射撃Bはチャージの時間が結構かかるため、この考えは、ほぼ正しいと言ってもいい。
今できるベスト。
だが、理樹は、新聞紙ブレードを闇雲に振り回す。
これで拡散弾を防ごうという考えだ。
ハタから見れば無駄な事、と思うかもしれないが、理樹はこれしかないと思っていた。
弾速が速く、見切るのが難しいのなら、むしろ闇雲に振り回してガードしたほうが、効果的ではないかと。
・・・・・・その通りだった。
理樹にはクドの攻撃が少ししか当たらず、そして―――――――

理樹の一撃が、クドに直撃した。


『やったな、理樹、クドもよくやったな』
『おめでとう、理樹』
『理樹くんかっこいーーーー!!!!!!クド公もナイスファイトオオオ!!!!!』
『クドリャフカ、いい戦いだったわ』
『お二人とも、いい戦いでしたわよー!!!』
『お疲れ様です』

とまあ、鈴、謙吾、葉留佳、佳奈多、佐々美、古式の順に、観客席が盛り上がってる所だった。
その興奮のさなか

『そういえば、こまりちゃんはどうした?』
『あ』×5
鈴の言葉で思い出した。




『あー、状況確認だが、直枝が能美と戦ってる最中、井ノ原と神北も同じような展開になってな・・・んで、ラストも一緒だ。おまけにタイミングも同じって・・・』
『なんていうか・・やっぱり幼馴染なのよね・・・・・・』
「そういうことなんだよねー佳奈多さん。・・・・・・っていうことはさ、どうするの?」
『延長戦を行う』
「延長戦!?」
『ああ、しかし今度は少しルールを変更する』



まず、二人で合計3敗したら負けという事にしておいたが、今度は2敗にする。
つまり、一人一回ずつやられたら敗北ということだ
さらに、ここからが追加だ
普通の試合なら、一度やられてもそのチームが敗北するまでなら何回でも復活できただろう
しかし、延長戦ではこうする

『一人一回やられた時点で、その人は復活できない』

「何い・・・そいつは寝耳にスイだな」
「真人、漢字の読みを間違えてるよ」


つまり、だ。簡単に例を説明すると
今理樹と小毬のチームと真人とクドのチームがある。
仮に理樹と小毬のチームが、真人を撃破したとする。
普通ならその後復活するが、延長戦では復活しない。
したがって、真人が戦闘に参加できなくなるため、クド一人で理樹と小毬と戦わなければならなくなる。ということだ。

「わふー、これぞバトルロワイアルの真骨頂なのですっ!!!」
「なるほど、ウラを返せば、先手を取ったほうが勝ちはほぼ決定、って言うところかな?」
『そうともいうだろうな』
「とにかく、もうはじめちゃいましょ〜」
『こまりんの言うとおりですヨ』
『がんばれ!!みんな!!真人はどーでもいい』
「ひでぇ」



『では、ラストバトルスタートだ!!!!!!!!!』



「とりあえず小毬さん、一緒に行動しよう」
「おっけ〜だよ〜、理樹くん」
いつもの如く、真人とクドは遠くに離れて撃ってくるだろう。
さあ、どこから撃ってくる!?前か?横か?それとも後ろ!?

「WAFUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUU!!!!!!!!!!!!!」
「う、うわああああああああああああああああああああああああああああああああっっっ!!!!!!!」
「ほわあああああああああああああああああああああああああああああああああああっっっ!!!!!!」
突然、クドが大声を出して、建物の陰から現れた。
こういう時、落ち着くって相当キツいっすよね。はい
そのまま思考が単純化した僕は、すぐさまクドに攻撃にかかった。が
「俺を忘れちゃ困るぜ、理樹」
屋根の上から、落ちてくる真人。あれは・・・よく格ゲーにありそうな・・・・・・
っていうか一体!?屋根の上ならフツー見つかる筈なのに!!!!
・・・・・・そうか、死角にいたのか
そう納得している間に、真人は、右手に双眼鏡を地面に向けて持ち、そのまま急降下してくる。
勿論避けれるハズもなく、脳天に直撃する。
分かる人にしか分からないと思うが、赤坂のダッシュ格闘をイメージしていただければ分かりやすいと。
僕、少しピヨったわ。
「よっしゃ!!撃て!!クド公!!」
「はいなのです!!」
「さ、させないよ!!」
クドが撃つ前に、小毬がショットガンを撃つ。
「うおっ」
「わふっ」
小毬さんの攻撃は少しの足止めにはなったけど、速めにここから離れないとヤバいかも・・・
「理樹くん!!大丈夫!?」
まだ頭がクラクラする・・・・・・ぅぁ・・・・・・



そこから、僕の意識が・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・途切れた。


ここからは少しの間、覚えていない。



「理樹くん!!!!」
「ん・・・小毬さんか」
「よかった・・・・・・無事で・・・・・・」
心配する、小毬だが・・・、次に理樹は、普段からは想像できないことを口走った。





「小毬さん、意外に大きいおっぱい貸してちょうだい」
「へ?ほわ?」
「おっぱい」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


『あ、あれは・・・まさか!!』
『し、知ってるのか雷電!!じゃなくて宮沢!!』
『ああ、あれこそは、解除方程式という。人というのはな、常に内に欲望を秘めている。それを人は理性により押さえつけているのだ
しかし、今の理樹は、頭を強くぶつけたことにより、理性のタガが外れ、あのように欲望をさらけだしてるワケだ!!!
こいつは厄介だぞ・・・』
ご解説、ありがとうございます。
『理樹が、バカになった・・・信じてたのに、これで男連中は皆バカになってしまった・・・』
『り、鈴ちゃん・・・だ、大丈夫デスヨ・・・・・・やはは・・・・・・』
鈴が、一番信頼していた人に裏切られた失望感で地面にうずくまってた。

「うにゅ〜」
「ふぇっ、理樹君、くすぐったいっ、やんっ」
何をしてるかは皆様の想像または妄想にお任せします。
「だ、だめ、りき・・・くん・・・」
これを来ヶ谷が見てたら鼻血ブーだった気がしないわけでもない。
『理樹・・・お前はその程度の野郎だったのか!!欲望に負けるな!!』
『最低ね、最低』
『あっちゃー・・・』
『直枝さんは・・・ケダモノだったんですねーーーーっ!!!!』
あれ?今の誰?
まぁいいや
「神北最高ぅぅぅぅ!!!!いやっほーーーーーーーーう!!!!!!!」
・・・・・・それにしても、だ。
・・・・・・駄目だコイツ、早くなんとかしないと
「リキ・・・すごく、えっちぃのです」
「理樹、ついにお前も大人の階段登るか・・・。クソッ、オレには止めることも出来なかった・・・」
「もう、なすすべはないのでしょうか・・・」

今はバトルの最中なのに、どうしてこんな事に、
こんな理樹君、嫌だよ・・・
元に、戻ってよ・・・・・・・・・・・・

・・・・・・信じてる、たとえ、何も起こらないだろうけど、信じてる
私が目を閉じて祈った後、最初に目を開いて目にするのは、
私の愛しい、元の理樹君なんだ・・・・・・・・・・・・・・・
















「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」

その瞬間、誰かが、やってきて、理樹の身体が宙に二回転する。
どちらにしろ、その場にいた皆が、この重力法則を無視した現象が理解できない。
彼女の元にやってきた人が言う。







                                 「間に合った・・・・・・・・・・」







その声は、後悔と苦渋を知る者にしか出せない重みがある。


「・・・・・・数え切れない(虚構)世界で後悔した。いつも気づくときにはもう、手遅れだった・・・」


「・・・あたしが、ずっとずっと・・・一番伝えたかった言葉を言うよ・・・」
「・・・・・・・・・あ、・・・・・・あ、」










「小毬ちゃん、君を助けに来た!!!!!!」



「りんちゃあああああああん!!!!!!!!」



「・・・・・・あれ?僕は一体何を・・・」
理樹が、さっきの衝撃でやっと元に戻った。
・・・今頃遅いが・・・。
「理樹・・・・・・」
「あれ?鈴?どうしてここに・・・・・・え、え?」
観戦していたメンバーは、次々にこう語る。
『死んだな』
『死にますね』
『死ぬわね』
『ブチ殺されますですわね』
『理樹くん、成仏して下さいヨー』





「死ねええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!」





理樹、脱落。



『しかし、何故鈴がここからフィールドに出れたんだ?』
謙吾が、そう口にする。
それに科学部の一人が答える。
『おそらく、あいつが神北を助けたい、という想いが強かったのだろう。所詮ここは虚構世界だから、想いが強ければ実現するんだよ。
それに、よく言うだろ。強い意志は、運命を強固にするってな』

『それはともかく、神北さん、一人になったけど・・・どうするつもり?』
『まさか、一人で戦わせるつもりですの?』
理樹を鈴が倒したのだから、理樹は脱落、それにより小毬一人。
これはフェアではないと、佳奈多と佐々美は思っていた。
「部長さんよー、そいつはひでーと思うぜ」
「そうです、味方同士のToLOVEるで、一人と戦うのは卑怯なのです」
『クドリャフカ、表記が違うわよ』
皆にボカスカと言われる。
『む・・・ルール上は反則だが・・・・・・・・・・・・む・・・ぐぐぐ・・・・・・』
「別によー、俺達が反対してんだから、鈴を理樹の代わりにいれてもいいと思うぜ」
『井ノ原に賛成です。部長』
『同じくです』
真人の意見に、科学部の部員達が次々に賛成していく。
それを聞き・・・・・・

『・・・・・・分かった。この試合、ここからは棗鈴を直枝理樹の代わりに出場させる!!いいな!!!』

「よかろう、あたしもそのつもりだ」
『・・・・・・何故鈴ちゃんは、あんな自信を持って言えるのデスかねー・・・・・・』
『それが鈴の強さだと、俺は考えている。』

「鈴、今日は手加減しねーからな」
「ふん、返り討ちにしてくれるわ」
「わふー、血沸き肉踊るとはこの事なのですっ」
『武器は・・・これだ、波動の極意書だ、メインは格闘だが、射撃ではエネルギー弾を出す事ができるぞ』
「うん、これはいいな」
『っつーわけでだ・・・ルールはさっきと同じだ。リターンマッチ、始めっ!!』
「っしゃあ!!うおおおおおおおおおっっ!!!!」
真人がこちらにダッシュしてくる。
が、鈴に難なく避けられる。
そして真人が走ってきた方向からクドが、狙撃するが、これも難なくよけられる。
「あたしと戦ったのが運の尽きだったな」
そのまま真人に・・・
ケリ!ケリ!ケリ!そして波動!!
「ぐっ・・・うおらっ!!!」
反撃するも、回避。そしてまた鈴が攻撃。
この繰り返しが、しばらく続いた。
それでも真人は倒れないのだから、さすがである。
『・・・・・・棗妹はな、単純に運動神経はかなりいいんだ。だから、パラメータにしてみると理樹よりも断然上なんだ。』
その中でも一番は・・・・・・スピードだ
とにかく速い。
他も相当高いが、スピードは1,2位を争うほどだ。
『この戦い・・・・・・井ノ原達には不利だな』
勿論真人も身体を鍛えてるだけあって、なかなか速い。
が・・・・・・鈴がそれ以上なので、後一歩といったところなのだ・・・

「わふー」
狙撃!!鈴は避ける。代わりにその奥にいた小毬に当たる。
「おるああああああっっっ!!!!」
真人の渾身の力を込めた格闘。だが鈴には避けられる。代わりにその奥にいた小毬に当たる。
「ふるばーすと、なのですっ!!!!」
別にフルバーストでも何でもないが、鈴に向けてスナイパーライフルを発射する。
が、またもや避けられる。そして代わりに小毬に当たる。
『・・・・・・さっきから、こまりんばっかに当たってない?』
『え、ええ・・・・・・・そうですわね・・・・・・』


「くらえええっ!!!井ノ原イリュージョンフラッシュ!!!!!!」
一瞬の閃光と煙幕が辺りを覆う。
しかし鈴は、本能が危険を察知し、すぐさま脱出する。
代わりに、小毬が巻き込まれる。
「むぅ・・・真人はどこだ?クドはどこだ?」
だがそれでも煙幕により視界がひどいため、真人とクドを見つけられずにいた。


その時
「うおりゃああああっっっ!!!!」
「ほわああああっ!?」
真人の格闘が、小毬に何度もヒットする!!!
「こ、こまりちゃん!!??」
あまりに突発な出来事に困惑する鈴。
「こいつで、終いだああああああああ!!!!!」
フィニッシュは・・・アッパーだ!!!
そのまま小毬は空中へ・・・そして
「クー公!!」
「あいあいさー、なのですっ!!」
空中にいた小毬を、狙撃した・・・
「ご、ごめんなさあああああああああああああい!!!!!!!!!」

小毬、脱落。

『・・・・・・妥当な戦法だな』
『鈴さんの運動神経がゆえに、こうなってしまうなんて・・・』
謙吾の言うとおり、これが一番ベストな方法と言ってもよい。
鈴の運動神経がよいため、ことごとくかわされる。
そのため、古式の言うとおり、鈴を狙うよりかは、小毬を先に潰したほうが、やりやすいと考えたのであろう。
「こまりちゃん・・・・・・」
「後は鈴、お前だけだぜ!!!」
「鈴さん、ごめんなさいです・・・ですが、勝負は非情なのです」
「うーみゅ・・・・・・いいだろう、かかってこい」
『棗、お前が負けたら直枝と神北が決勝にいけなくなるから、なんとかしろよ』
「了解」

鈴は、前傾姿勢をとり、ダッシュした。
「させるかよっ!!!井ノ原イリュージョンフラアアアアッシュ!!!!!!」
真人がこれで対抗する。が、鈴には難なく避けられる。
というかジャンプして避けられた。
・・・・・・そのジャンプ力は・・・すごかった。
今まで色んなヤツらが高く飛んだとか書いていたが、その中で一番飛んだぐらいだった・・・。
そこからの・・・射撃!!!!!
さっき撃った波動よりもさらに強いエネルギー弾だッ!!!
これが真人に直撃。
さらにその空中から、格闘こと、ケリをくらわせる。
「ふんっ」
「ご、ぐおわあああああああああああああああああああああああああっっっっっぅtぅtぅtぅtぅtl!!!!」
これがさっきの波動で倒れた真人の腹にケリが当たったのだから、相当痛いだろう。
「ふん、造作もない・・・」
「スキあり、なのですっ!!」
鈴の背後から、クドが発砲!!
これを読んでいた、というか、動物的本能が反応し、宙返りして避けるッッ!!!
『鈴ちゃんすごいヨ・・・』
そこから最初に撃った波動ことエネルギー弾!!!を2,3発ほど
「わふわふわふわふわふーーーーーーっ!!!!」
「許せ、クド」
『すごいわね、クドリャフカと井ノ原の扱いが酷く違うわ・・・』
『あいつは、そういう奴だからな』
鈴と真人の幼馴染である謙吾がそう言う。
『ですが、さすがですわ。私のライバルだけありますわね』
『なあ、お前達、何で負けたんだ・・・?』
この戦いを見て、謙吾は、もっとも疑問に思う質問をした。
そもそも、試合前は2番目に優勝する確率が高かったというのに・・・・・・
それに、謙吾が聞いた事は、他の人たちも疑問に思っていたことだ。
『え・・・・・・?そ、それはですね・・・えっと・・・・・・何というのでしょう・・・』
『笹瀬川と鈴のコンビネーションが合わなかった、とかか?お前ら仲悪そうだからな・・・』
『それはありませんわ、意外ですが、私と棗鈴のチームプレイは上手く言ってましたでしてよ』
『それなら一層疑問は残るわね』
そこに佳奈多が加わる。
『・・・・・・いつの間にか、倒されてた、そう申しましたね』
『え、ええ、古式さん、そうですわよ』
『もしかして、真人君のような即死武器を持っていた、とかデスか!?』
『うーん・・・・・・そうなのかもしれませんですわね・・・・・・』
埒が明かなかったので、
『いずれにしろ、後で分かるであろう、決勝戦になればな』
謙吾がこうまとめた。

もはや勝負は一方的だった。
鈴はほんの少ししかダメージをくらっていないのに対し、
真人とクドは、相当ダメージを受けていた・・・・・・・
「へっ・・・・・・負けが見えてきちまったぜ・・・・・・」
「わふー・・・・・・鈴さんは強すぎなのです・・・・・・」
「ああまで速いとはな・・・」
ここまで追い詰められた理由の一つに、速さがあるのであろう。
『ちなみに、棗の防御力は低いってのは覚えておけよ』
そして鈴達が初戦敗退したのは多分、防御が脆かったから・・・・・・なのかもしれない。
いずれにせよ――――――
「これで、終わりだ」
鈴が、最後に、今までの中で一番どでかい一発の、エネルギー弾を・・・・・・放った。











「あ、あれ?僕は・・・いったい何を・・・・・・」
先ほどの鈴によって闇に葬られた犠牲者、直枝理樹は見事復活を果たした。
「こ、ここって・・・・・・」
さっき戦ったステージに、理樹はいた。
「・・・・・・そうだ、小毬さんは?真人は?クドは?」
『井ノ原と能美はもういない。棗鈴が倒したからな』
「鈴が!?」
『ああ、お前がおかしくなっちまったんでな、そしていろいろあって、棗はこのフィールドに来られた。
そして、おかしくなっちまったお前をぶちのめして、その後、神北と一緒に戦ったんだ』
「そ、そうだったんだ・・・・・・・・・」
僕の記憶は、少し途切れていた。
真人に・・・・・・脳天をやられて・・・・・・そこからよく覚えてない。
気がついたら鈴がいて・・・そして・・・
「え?僕達、勝ったの?」
『ああ、お前達の勝ちだ、決勝進出だ』
「いいのかなあ・・・・・・」
『いいんだよ、お前達が掴み取った栄光だ。胸を張って、行って来い!!!!』
「う、うん!!!そうだね!!!」

そして僕は・・・また違和感に気づいた。
・・・・・・小毬さんは?
まさか、また踏み潰してる・・・?

『心配するな、それはないさ』
「よ、よかった・・・・・・・」
『・・・・・・ほら、向こうにいるぞ』
「あ、本当だ」


『・・・・・・よかった。ってワケでもないけどな・・・・・・』


この言葉に、僕は最初何も疑問を持たなかった。

僕は、急いで小毬さんのところへ駆け寄・・・・・・・・・・・・

駆け寄・・・・・・

かけよ・・・・・・

かけ・・・・・・



「りきくぅん?」





怖かった。
すごく怖かった。
有り得ないぐらい怖かった。
いつもの小毬さんからは想像できないぐらい恐ろしかった。


「は、はひっ。なんでひょうかかかかか?????」


ああ、小毬さんの後ろに阿修羅が、鬼が、いや怪獣が、化け物が、いやオ○シロ様が見えますです・・・・・・。


・・・・・・お父さん、お母さん、僕も今すぐにそちらへ参ります。


「私を弄んだ責任、とってもらうからねぇ」
「いえいえいえいえ弄ぶなんて滅相もないですよハイ」


「・・・・・・そぉかぁ・・・覚えていないんだねぇ〜・・・」
「は、はいいっ!!お、覚えてありませんでありますですですわ!!」
『・・・・・・直枝の奴、気が動転してて言葉遣いとかがおかしくなってるぜ』
冷静な解説、ありがとうございます。実況さん。


「じゃあ・・・・・・」

「じゃ、じゃあなんでございますでしょうですか?」



鈴。


恭介。


真人。


謙吾。





僕の命は・・・・・・多分、もうありません。







「忘れないようにぃ〜・・・・・・・身体に刻み込んあげるよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

「ぎゃ、ぎゅおわえああえばあべあぎょげぎゃぎゅぎょるわああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」





本日2度目の理樹の断末魔が響いた。
そして人間では有り得ない音がした。


真人やクドをくわえ、観戦していたメンバーの

『死んだな』
謙吾が
『死にますね』
古式が
『死ぬわね』
佳奈多が
『ブチ殺されますですわね』
佐々美が
『理樹くん、成仏して下さいヨー』
葉留佳が
『しね』
鈴が
『理樹・・・・・・あばよ』
真人が
『リキ、・・・・・・君の声と涙を忘れません』
クドが

このような言葉を、次々に口にした。








・・・・・・・・・・・・これから、始まる、希望と言う名の未来を―――――――――――



むしろ、絶望と言う名の未来か








プレイボーイとメルヘン少女
直枝理樹     武器 新聞紙ブレード
神北小毬     武器 ショットガン


         VS


怖いおっさんとおっさんに「アメあげるからこっち来て」といわれホイホイ着いてきた少女
井ノ原真人    武器 双眼鏡
能美クドリャフカ 武器 スナイパーライフル












WINNER プレイボーイとメルヘン少女








あとがき



どうも、TOMYYです。いつもありがとうございます。


・・・・・・小毬が超絶的なことになってますがそこは勘弁してください。


鈴が最強レベルになってますがそこも勘弁してください。


後編とは言ったものの、次が最終話です。


一体どんな結末が待ち受けているか、どういう展開で進むか


期待に答えられるか分かりませんが、楽しみにしていてください。


あと、ひ○らしネタが多いのは愛嬌です。あまり気に留めないように。


それでは、またお会いしましょう。




ちなみに、リトバスEXやっと新ヒロインクリアしたんで、正直あやをどうやって書こうかと思ってましたが、これでなんとかなりそうです。














ほしのコメント
は、後日の追記とさせてください。

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